MTGの戦略の基礎

当然ですが、タワーマジックもMTGのルールに則っているため、
根底の部分では本家ルールと同じ考え方が必要とされます。
そのため、このサイトに書かれていることを完全に理解するためには、MTGにおける戦略の基礎が理解できている必要があります。
そこで、ここではアドバンテージに関する基礎的な部分だけを簡単に説明することにします。
なお、アドバンテージについて理解のある方はこれを読む必要はありません。
 
カードアドバンテージ
カードアドバンテージという考え方は本家ルールでもおなじみの考え方で、
簡単に言えば、場や手札のカードを自分の手数としてみた場合、自分のカード一枚で
相手のカード二枚以上を無力化できれば、手数一つ分だけ自分の方が有利だというものです。
例えば、《地震/Earthquake》で《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》を二体倒した場合、
自分の一枚の《地震/Earthquake》で相手の二枚の《スケイズ・ゾンビ/Scathe Zombies》に対処できています。
これが1枚分のカードアドバンテージを得たということです。
また、直接対処以外にもカードアドバンテージを得る手段はあります。
例えば、《好機/Opportunity》は1枚で4枚ものカードを引く事が出来ます。
これは1枚のカードで4枚分の手数を増やす事ができたという事なので、4枚分のアドバンテージを得たという事です。
他にも、《盗用/Plagiarize》で相手のドローステップのドローを奪うと、自分が一枚引いて、かつ相手が引くはずだった一枚を失うので、一枚分のアドバンテージを得た事になるなど、いろいろな形でカードアドバンテージを得られることがあります。
スローテンポなゲームの場合、ほとんどすべての局面でこの考え方の下に行動をすることになるので、
これだけは絶対におさえておいてください。
 
テンポアドバンテージ
カードアドバンテージはスローテンポなゲーム展開の場合の重要な概念ですが、
このテンポアドバンテージはハイテンポなゲーム展開の場合においてとても重要な考え方です。
カードアドバンテージの場合、自分の手数を基本的に手札(とパーマネント)として考え、
手札(とパーマネント)の数さえ相手より勝っていれば、最終的な手数は自分の方が多くなるということを考えますが、
どんなにたくさん手札があってもマナがなければ手札を使うことは出来ません。
このテンポアドバンテージとは、手札ではなく実際の自分の行動(手数)の量を問題とします。
そしてその行動の量の指標となるのが、各ターンに無駄になったマナの量です。
例えば、《黒曜石のゴーレム/Obsianus Golem》を《帰化/Naturalize》で破壊した場合、マナコストを比較すると、4マナ分の差があります。
つまり、《黒曜石のゴーレム/Obsianus Golem》をプレイしたプレイヤーよりも、《帰化/Naturalize》をプレイしたプレイヤーの方が4マナ分だけ余分に使うことができ、同一ターン数で沢山の行動が取れる分だけ優位にあるということです。
これを4マナ分のテンポアドバンテージを得たといいます。
また、土地をアンタップ状態のまま次の自分のターンの開始時を迎えた場合にも、
マナを有効に使えず、その分だけ行動できたはずの行動量が減っているので、テンポアドバンテージを失ったといえます。
多くの速攻デッキの場合、多少デメリットがあろうとも低コストの呪文で高コストの呪文に対処できるように作られており、そこで得られたテンポアドバンテージを最大限利用して、相手のカードアドバンテージが手数に影響し始める前にゲームを終わらせる(あるいは致命的なところまで追い込む)ことを目標としています。
高速なゲームの場合これは重要ですが、タワーマジックが高速になるかどうかは大部分が運に影響されてしまうので、タワーマジックをやる分にはこちらは頭の片隅においておくくらいでも大丈夫です。

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